ぺりぺりぺ

国内・国外問わず政治問題、学歴・貧富の格差社会など社会問題を始めエンタメ・節約ネタ・大学生活・にゃんこ、ハリネズミとのイチャイチャ日和など幅広く書きます

海外赴任の彼と私

「さむっ」

 

肌をかすめる朝の肌寒さで目覚める。

白を基調とした寝室。ベッドは彼の趣味。テンピュール、だったっけ・・・・一緒に幕張の家具屋に買いに行ったんだっけ。そんな記憶も遠い昔・・・

セミダブルにするかダブルにするか迷ったベッドの横には、誰もいない。それ以外なにもない。強いて言うなら彼の香水の残り香が少し残っているだけ。そこもまた切ない。

朝方、角ばった大きな手で頭を撫でられたような記憶と、どことなく行ってきますという声が耳に残っているような、残っていないような虚ろな記憶の中時計を見るとまだ6時半。今日からGW明けだけど、ギリギリまで彼と居たいから有給をとって1日GWが延長になった。でも彼が家を出た今、有給を取ったことを後悔する。こういうさみしいときはがむしゃらに仕事をする方がいいのだ。

 

少し乱れたシーツを整え、ベッドから歩いて6歩のところにあるひとりかけの小さなソファにかかったバスローブを羽織り、カーテンを開ける。ひんやりとした大理石の床は、さらに私の体温を奪って行く。外に広がるのは美しい港町。遠くに漁船が見える。

そっか、今日からまたこの生活の繰り返し、なんだ

視界に広がる世界が精彩を欠いた鈍色に染まる。

 

 

 

 

 

チリンチリンチリン

 

「んみゃう」

 

飼い猫のロキ。白地にグレーの配色の美しい長毛種のラグドール。六本木のペットショップにいて彼と割り勘して買ったんだったな。当時はまだ、東京支社に赴任したばっかりだったっけ。私が静岡で、彼はずっと東京だったけど。あの時は柔らかい印象の好青年って感じで、私にはきっと手が届かないタイプの男性だと思ってた。あの時ってどんな気持ちだったのかな。

部署は別だったけど、給湯室で一緒になることが多くて、きっかけは給湯室の上の戸棚にある来客用の紙コップが届かなくて取ってもらったことだったよなあ・・・・そこが引っ掛けでよく話すようになって、ライン交換して、デートして、付き合って・・・・そこまでの過程が、わかっててトントン拍子にうまく行ったからこそ余計に、一つ一つのバースがあまりはっきりと思い出せないんだよね。

私が仕事にも慣れて、東京にも慣れて、お互い仕事で遅い時があってさみしくないように・・・・って飼ったのが、ロキだったね。あの時はまだ、一緒にいれることの方が多かったよね。餌やりとトイレ掃除は、お互いが気が付いた時にやる。が鉄則だったね。お互い、残業も多かったし。不思議と彼の方に偏ってしまっても、何も怒らなかったよね。

 

 

 

「ロキ・・・」

 

ロキの体温だけが、暖かい。

 

「んみゃ・・・・・・んんー・・・・・」

 

 涙の跡をざらっとした舌が這う。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー3ヶ月前

南麻布のフランス料理を嗜んでいる時だった。

やたらこの数日、私に対して羽振りが良かった。正直、彼と一緒なら小汚い洋食屋でも、大衆食堂でもいいのに。やはりそこは彼のプライドが許さないのだろう。ただ最近はそれを差し引いても気を遣っているようにも感じた。私はそれを嬉しさと言うよりも、何かあるのだろうなと疑う気持ちしか感じなかった。

彼はここ数日優しいけど、その中で何度か重たい空気になる時があった。

 

春の彩りを添えたオマール海老のムースが目の前に運ばれた。

 

 彼がフォークを取る前に、重い口を開く。

 

 

「俺実はさ、また・・・・」

 

その嫌な予感は当たったのだ。

フォークを持ちかけた手が行き場をなくしていた。

 

「ーうん、で・・・・次はどこ?」

 

「またアメリカなんだよね。ペンシルヴァニアの方。だからまた日本に帰ってくるのは3ヶ月に1回、帰れたらいい方かな」

 

少し視線を落とす。目頭が熱くなる。

 

わかってる、はずなのに。

彼だって、辛い。

わたしだけが、つらい、わけじゃないのに。

 

「うん、わかった。私は大丈夫だから、元気で行ってきてね」

無理やり作った笑顔は綺麗に作れていたのかな。

 

新卒で入った頃嫌でも口角を上げて目尻を落とせって言われたマナー研修を思い出す。あんな笑顔、向けられても嬉しい訳じゃないのにねって思いながらもこれが商売と思いつつ頑張って作った笑顔で同期同士でお互い見合って面白くて笑ってたな。こんな笑顔を一番大切な人に向けるなんて。私、最低な女。

 

 

 

 

寝室から出てリビングキッチンへ行く。

そこに生活の跡は何もない。

 

始発の相当早い飛行機で行っちゃったのに、もう少し飲みかけのコーヒーとか、配置のずれたフライパンとか・・・そういうの置いて行っても、いいのに。

少しくらい、抜けたところ、私に見せてよ。

彼が家を出て数時間しか経っていないのに、彼この家にいたこと自体が信じられない。彼の生活跡は、全く感じない。

また、ひとりの生活。

 

 

 

無駄に早く起きたのでやることがないからソファに体を預けインスタグラムを開く。

これも彼のお気に入りのソファ。日本にいた時は、ロキとよく戯れてたな。同棲する前から使っていた2Pタイプのものにコーナータイプのものをドッキングさせてリビングに置いている。ロキがまだ小さい頃しちゃった爪とぎの跡が目に入る。相当彼が怒ってたけど、でも可愛いから許す、ってね。本当に、ロキには甘いんだから。

 

インスタにはいっぱい、いっぱい、彼氏との幸せそうな写真。

世間が昨日までゴールデンウイークなことすら吹っ飛ぶくらいだよ。

友達は、いいなあ。近くに彼氏がいて。どこにでも会える距離に大切な人がいる。

わたしは、わたしは・・・・・ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こういう「朝起きたら彼はいない」系のシチュエーション、好きなんですが実際にそうだと辛いよな〜って思ったのが感想。2人ともバリキャリで彼が海外赴任、晴海のタワーマンションに住んでいるイメージで書いたンゴ。というか念のためだけどロキはうちのハリネズミの名前で、うちで飼ってるラグドールは「ちくわ」という女の子である。ちなみにまあいうまでもないんだけど前置きさせていただきたいが、実話ではありませんwwww

 

静岡は緑のカエルの出身地なので適当に引っ張ってきた(適当すぎる)

 

始発の早い飛行機って国際線あんまりないなと思ったのが正直な感想wwww

 

あと気をつけたのは露骨な性描写を敢えて書きませんでした。まあ、バスローブを羽織っていなかった時点で、お察しください。

 

さらにさらに晴海は港町じゃないし漁船が見えねえってツッコミもいりませんw

 

 

 

 

てか自分でも書いててめちゃくちゃ気持ち悪いと感じた

 

 

 

おわちんぽw